実質3アシストMOM選出<伊東純也の記録>
今回はベルギーリーグのゲンクに所属する
伊東純也のプレーを振り返る。
UFFAチャンピョンズリーグのグループステージでは南野要するザルツブルクに敗戦し、その試合で伊東は決定機を外していた。敗戦後迎えたリーグ戦、相手は10位のオースデンテ。
伊東は右サイドハーフとしてフル出場している。
前半の印象としては、まずオウンゴールを誘発したヘディング。ゲンクの右サイド側のコーナーキックをニアで合わせ、そのボールはゴール方向に飛んだがキーパーに止められた。そのこぼれ球を相手選手は自陣ゴールの上を超えたあたりの場所をめがけてクリアするつもりがオウンゴールになった。これがゲンクの先制点となる。
攻撃面では前半終了間際の仕掛けてからの、クロスは精度もよく一連のプレーとして素晴らしかった。
ただ1番印象に残っているのは守備での貢献。なんども相手のボールをカットしていて、場所は自陣のペナルティエリア内であったり、また中盤付近であったり、守備の意識が非常に高いことに驚いた。ペナルティエリア内でクロスを防いだシーンはチームを大きく救った。
後半に入って伊東のプレーはさらにギアを上げる。ドリブルで持ち込んで相手を1人かわして低いシュートしたが、相手にクリアされた。その数分後、中央からボールを持ち運び、外を回るディフェンダーにボール出すふりをしつつ少しずつ相手ゴール陣地により、ペナルティエリア手前でシュートしたがふかしてしまった。
シュートだけでなく、アシストになるような決定的なパスも通した。右サイドから裏に抜け、ペナルティエリア内でボールに追いつき、中を見てグランダー性のクロスを味方の足元に入れたが、味方が枠の外にシュートした。少し足元に入りすぎたパスになったが、上手い選手なら普通にゴールにしていたシーンだったので、実質1アシストだった。
その後も4、5回、クロスを上げていて、ボールの質は良く相手ディフェンダー陣を困らせていた。
終了間際には攻守ともに輝くプレーをした。
まずは守備、ペナルティエリア手前でこぼれ球が相手の足元に入る直前にスライディングでカット。そのあと相手をかわしクリア。このプレーは後半の後ろの時間帯だったので、サポーターも大いに盛り上がった。チームのために守備でも貢献する姿は頼もしい。
そして最後に渾身のアシスト。右サイドを駆け上がり、逆サイドのファー側に走り込んできた味方の足元に浮き玉のピンポイントクロス、それを味方が決め駄目押しの3点目に絡んだ。
この試合では1点目のオウンゴールもアシストにカウントしていいのなら実質3アシストだった。
<総括>
90分を通して常に攻守で活躍していた印象。今回MOMに選出されるほどの活躍だったのでダメ出しすることはないが、さらに上を目指すためにはクロスの精度を上げてほしいと感じた。ボールの質はいいのだが、とりあえずクロスを上げている印象が強かった。チームの方向性としてとりあえず中に入れてゴールにねじ込むスタイルならそれに従っているってことでいいと思うが、もうすこしバリュエーションが欲しいと思った。例えばまだ中の人数が少ないなと感じたら、中盤にボールを戻し味方が上がるのを待つ、またサイドの高い位置で3人くらいでボールを回し中に人数が集まったらクロスを入れるなど。伊東の特徴として足が速いからカウンターからクロスを上げることは全然いいことだが攻撃の幅を広げたら色々なチームで活躍できると思う。
守備に関してはあれだけ走って守備しているので、サポーターも、自分も満足だ。あのプレーは続けてほしい。